2014年10月27日

“誰でもよかった”事件と栄養学

埼玉県入間市で悲惨な通り魔事件が発生しました。
10月15日午後10時過ぎ、コンビニのアルバイト帰りの女子大生(21)が惨殺されたのです。
コンビニ近く居住する容疑者(20)はすぐ自首し、“弱そうな相手だったら誰でもよかった”と犯行を認めています。
容疑者は近所では好青年の学生で両親と同居しているという。
一方、先週、横須賀市で両親の殺害容疑で次男が逮捕された。次男は何故殺したか覚えていないという。

異常な殺人犯は“誰でも良かった”“人を殺して死刑になりたかった。”などと供述しているという。
このような極悪非道の行為を行った容疑者に強い憤りと憎しみを禁じ得ません。
しかし、誰でもいつでも暴漢に襲われる時代が始まっています。特殊な事件として風化させることなく日本社会の安全神話の崩壊の真の原因究明こそ喫緊の課題です。

まず、このような異常な殺人事件に対して刑事責任能力鑑定が行われます。
その結果、心神喪失で刑事責任が問えないので軽微な罪で終息することもしばしば見受けられます。
被害者の家族の気持ちを察するに余りあるものがあります。
刑事起訴や裁判の過程で犯罪者の刑事責任能力の鑑定を行うのが、独立行政法人国立精神・神経研究センターの司法精神医学研究部です。
以下は独立行政法人国立精神・神経研究センターのホームページからの抜粋です。

「刑事責任能力とは、日本の刑法では「心神喪失者の行為は、罰しない。(刑法第三十九条)」および「心神耗弱者の行為は、その刑を減軽する。(刑法第三十九条2)」と定められています。これにしたがって刑事責任能力は、
1.責任無能力(心神喪失)
刑法の「心神喪失者の行為は、罰しない。(刑法第三十九条)」によるものです。具体的には、精神の障害によって、善悪の判断をする能力またはその判断にしたがって行動をする能力が失われている状態、などとされます。
2.部分責任能力(心神耗弱)
刑法の「心神耗弱者の行為は、その刑を減軽する。(刑法第三十九条2)」によるものです。具体的には、精神の障害によって、善悪の判断をする能力またはその判断にしたがって行動をする能力が著しく障害されている状態、などとされます。
3.完全責任能力
刑法の「心神喪失者」「心神耗弱者」のいずれでもない場合のことです。つまり具体的には、 (1) 精神の障害がないとき、 (2) 精神の障害があってもその精神の障害によって、善悪の判断をする能力もその判断にしたがって行動をする能力も障害されていないとき、あるいは (3) そうした能力が障害されていたとしても、その能力の障害の程度が「著しい」に達しない場合には、完全責任能力ということになります。」(抜粋閉じる)

当然、精神医学研究部はあくまで精神鑑定人として参考意見・資料を提出するのみで、最終的な判断は、検事や裁判官が行うことになります。
独立行政法人国立精神・神経研究センターの人材構成をみてみると、医学博士(精神科専門医・精神保健指定医・判定医)、臨床心理士、博士(保健学)、精神保健福祉士、博士(人間科学)、博士(文学)などです。

私はその精神医学研究部に栄養学の専門家を含めるべきだと考えています。
その専門家の役割は異常犯罪者の食生活の分析と逮捕直後の毛髪や爪による有害ミネラル検査と血液検査によって犯罪者の栄養の偏在を疫学的に分析することです。
その結果、精神異常と食生活の関係が明らかにすることができるはずなのです。

その理由は以下のとおりです。
(1) 人間の体は全て摂取される栄養で成り立っています。栄養学の基本ですが、心身共に健全な生活を送るためにはバランス良い5大栄養素の摂取が不可欠です。特に、現代人はビタミン・ミネラルなどの微量栄養素が不足しています。
(2) 人間が思考している間は脳内で化学合成反応が起こっています。正常な頭脳の働きのもとでこそ善悪の判断が正常になされます。
(3) スーパーやコンビニでは多くの加工食品が販売されています。加工食品には食品添加物、防腐剤などの他、大量の砂糖が添加されて販売されています。
(4) 加工食品は、製造の過程で微量栄養素のほとんどが失われてしまいます。更に加工食品とコーラなどの炭酸飲料を同時に摂取することでますます糖分過多の偏った栄養状態に置かれていきます。
(5) 微量栄養素が欠如した食事習慣を長年続けると、水銀や鉛などの有害なミネラルが必須ミネラルに置き換わり、脳内に蓄積していきます。
(6) 有害金属は神経伝達物質であるドーパミンやセロトニンなどの形成を妨げ、最早脳内で正常な判断を期待することは不可能にしてしまいます。その結果、異常行動やうつ病を誘発する可能性が高いことが立証されています。

一般的に、うつ病は他人に危害を加えませんが、無差別殺人では被害者やその家族に対して耐えがたい苦しみを一生与えることになります。
万一、責任無能力と判定されたとしても、加害者の親や親族には損害賠償責任は無論のこと、殺人鬼の親という塗炭の苦しみを一生背負うことになります。
最近の佐賀の小学生刺殺事件では、弁護士の父親は娘が犯した罪を悔いて自殺に追い込まれています。

このような悲劇を起こさせないためにも、全ての人々が栄養学の基礎知識を持ち、規則正しい生活習慣とバランスの良い食生活を守るべきだと思います。
特に、コンビニやスーパーの弁当を食べなれている方は重金属を含む中国産の食材が混入している可能性もありますので、デトックス食材を同時に摂るべきでしょう。
既に、家族に偏食の傾向がある方々には是非とも毛髪・爪ミネラル検査をお薦めしたいと思います。悲劇が起こってしまってからでは遅いのです。


posted by 筒井豊春 at 16:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 健康 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年10月07日

血圧基準値の真実

病院の待合室で診断待ちをしています。
目の前に血圧計がおいてある。
早速検診してみると、最高血圧:最低血圧:脈拍数=104:70:65でやや低血圧。
退院してから血圧降下剤(メインテート:田辺三菱製薬)を服用している。それ以前の120:80から10程低下しています。

20141007ketuatu.jpg

ところで、今年4月に日本人間ドック学会と健康保険連合会が血圧の新基準値を発表して
医療現場で混乱が起きたことは記憶に新しい。
私見ですが、それは混乱ではなく基準値の定義自体が曖昧なのが最大の問題だと思います。

従来の血圧の基準値は、収縮期血圧(上)が140から拡張期血圧(下)が90というものでした。
それ以上が高血圧です。

今回の発表で正常値の範囲が、上が147で下が94となったわけです。今まで高血圧に分類されて血圧降下剤を服用していた方は金を返せと言いたいところです。
実は、70歳以上の日本人の高血圧降下剤服用率は何と45%です。
年間約1兆円が薬品会社や医療機関に転がり込みます。薬品会社の最大のドル箱薬品です。

そもそも、戦後一貫して日本人の日本人による日本人のための血圧基準値の議論が行われてこなかったことに本質的な問題があります。
その背景に、日本の医学会や医師達の疫学的思考の遅れがあると思っています。
年齢と共に血圧の正常範囲の基準値は上昇するのは小学生でもわかる話です。
最近まで20歳の女性も80歳の男性も基準値は140〜90だとしていたことは、リンゴとオレンジを比較しているようなものです。
それが現在までの血圧基準値の考え方です。
今回その基準値が147から94と変化しただけです。

例えば、一般的には血管硬度検査としては脈波伝播速度検査(PWV)や足関節上腕血圧比検査(ABI)があります。
血管のしなやかさや血管のつまり具合の検査を行う検査です。
両検査とも年齢を横軸に硬度を縦軸に配置するとなだらかな右肩上がりのスローカーブを形成します。
即ち、加齢と共に血管がプラークなどで狭小化し、しなやかさが失われることは当然のことです。
つまり、加齢とともに基準値範囲を変えているのです。

それでは、何故血圧の基準値は年齢にかかわらず全て同じ数値であるのでしょうか?
理解に苦しむところです。

戦後、日本は、自分で血圧基準値を設けず、WHOからの請け売りでしてきました。
WHOは世界保健機構と訳され本部はジュネーブとはいえ国連の下部組織のようなものですから、様々な国際的な活動を行っています。
医療や医学の遅れていて基準値を作れないような後進国にはWHOの基準値の意味は重要です。
しかし、日本は高齢化社会に向かう先進国です。
今こそ、厚労省は、欧米人とも骨格も体系もDNAも異なる日本人の性別年代別の血圧基準値を設けるべきだと思います。

1970年のWHO高血圧の定義     160〜95以上   日本 165〜95以上
1993年のWHO境界域高血圧の定義  140〜90以上   
1993年の日本の高血圧定義               日本 140〜90以上
1993年のWHOの境界域高血圧の定義を日本医師会や薬品会社が勝手に解釈していたと疑われてもおかしくないと思います。

WHOの基準値を導入する以前は、簡単に年齢プラス60以上が高血圧の目安だったようです。
私の場合、63歳ですから上の153以上が高血圧に分類されることになります。

しかし、70歳以上の45%の方が必要もない血圧降下剤を一生服用しているとしたら、ことは重大です。
薬には必ず副作用があります。
実は、血圧降下剤は必要以上に血圧を降下させる結果、血流が脳まで円滑に届かず、脳梗塞や認知症になる可能性が疑われています。

20141007pills.jpg

医療費も問題もさることながら、その基準値に基づいて処方せざるを得ない現場の善良な医師の方々の立場も複雑でしょう。
日本人間ドック学会と健康保険連合会の発表は元の数値に戻しただけなのです。
日本医師会に公然と盾突いた勇気こそ賞賛されるべきです。

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posted by 筒井豊春 at 12:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 健康 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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